夏休み・冬休みの宿題の中で、最後まで残りやすいものののひとつに読書感想文があります。
漢字や計算問題などのように、問いと答えが決まっているものは比較的取り組みやすいのですが、読書感想文のような何を書くかがはっきり定められていないものは、苦手な小学生が多いようです。
これは小学生に限らず、中学生、そして高校生になっても論文を苦手とする子は少なくないのは、ある書き方のコツをつかんでいないことが理由のひとつだと思います。
この記事では、読書感想文に何を書いたらいいかわからない小学生のお子さんをもつ、親御さんがどのようにサポートしたら良いのか、教え方のひとつをご紹介します。
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読書感想文には何を書くか
読書感想文を書くときにつまずいてしまう大きな原因に、〈いきなり原稿用紙に書き始める〉ということがあります。
多くの場合、何を書くか決まっていないうちに書き始めようとしているので、うまく書けないのです。
ですからまずは〈何を書くか〉を先に決める必要があります。
読書感想文に書くべき重要ポイントはふたつ。
選んだ本を読んで気づいたこと、そして気づいたことを今後の自分の生活や人生にどう活かしていきたいかの2点です。
読書の意義はこの2点に集約されていますので、ここをしっかり書くことが大切になります。
それに気づきの背景として、本の内容や興味を持った部分の説明があると良いです。
ただ本の説明は長すぎると、単なるあらすじの羅列になりがちなので、最小限にしておいた方がいいでしょう。
読書感想文を親が手伝う方法
特に小学生の場合、自分の気持ちや考えを文章にするという経験がまだ少ないので、文章にするのは苦手だけど、言葉でお話するなら割とうまく伝えられるという場合も少なくありません。
そこで親御さんが聞き手となって、お子さんの気持ちや考えを引き出してあげることが、読書感想文のお手伝いとなるのです。
お子さんと同じ本を読み、15分から30分くらいの間、質問・対話をしてみます。
その内容としては、「この本を読んで思ったことは?」、「どんなふうに感じた?」、「心に残った場面は?」、「その時の主人公の気持ちはどうだったと思う?」というような質問から、お子さんの気持ちや考えを引き出してあげましょう。
自分の考えを文章化することも学習ですし、1冊の本について他の人と話し合えるほど深いレベルで読書する練習にもなります。
また、このような練習を繰り返しているうちに、自分の意見や感想が自ずから出てくるようになってくるものです。
そして対話を通して出てきた内容を、片っ端から箇条書きにしていきます。
数にして5個から7個くらい、文字数としては100文字くらいあれば十分でしょう。
もしメモのために途中で話を止めたくなければ、ICレコーダーやスマホのボイスメモなどで録音しておいて、後で書き起こすという方法もあります。
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読書感想文の書き方の教え方
親子の会話によって、おおよそ〈何を書くか〉が決まってきました。
次は感想文全体の構成を考えます。
一般的な小学生の読書感想文の構成としてよく紹介されている例としては、
1.本を選んだ理由や、読む前の印象など
2.本の簡単な内容紹介
3.本を読んで面白かったところ、感動したところ、疑問に思ったことなど
4.本を読んだ後に、自分はこれからどのようになりたいか、どのようにしていきたいか
という4段構成があります。
大事な部分は3と4で、「この本を読んでこう思った」、「だから今後はこうしていきたい」ということに重点を置くようにお子さんを導いてください。
また、1と2はひとまとめにして、小論文で用いられる3段構成にしてもよいと思います。
(序論、本論、結論)
構成が決まったら、必要な文字数になるまで箇条書きにしたものを膨らませていきましょう。
この時、読書感想文を書くにあたって全体を通して意識したいことは、お子さんの考え方などが本を読む前と後でどう変わったのか、ということです。
まとめ
普段から文章を書いていなければ、読書感想文を書くことはなかなか難しいものです。
それでも書き始める前の準備段階として、構成を決めてから書き出せばスムーズにすすめられます。
宿題としての読書感想文は嫌われがちかもしれませんが、感想文を書くことを前提に本を読めば、その分じっくりと読むことになり、理解度も高くなりやすいのです。
読書感想文を1つのチャンスととらえて、できるだけ楽しく書けるように親子で取り組んでみましょう。
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