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雷が鳴っているのに雨が降らないときは危ないって本当?!

落雷
乾燥した地域の多い海外で多く観測される雨の降らない中での雷ですが、日本でもたびたび発生しています。

そんな中で、雨の降っていない中での雷は危険だという話を耳にした事がある方もいらっしゃるかと思います。

これは予兆もなく雷が落ちることになるので危険ということになりますが、どうして雨が降らないのに雷が鳴るのでしょうか?

雷のしくみと併せてご紹介したいと思います。

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真相究明!雷が鳴る中、雨が降らないこともある理由について


雨が降らない中、雷だけが鳴る現象はどのようにして起こるのでしょうか?

まずは、雷のしくみを知っておきましょう。

なぜできる?雷の原因


雷の発生にも色々な説がありますが、一般的には、雲の中にある微粒子や水や氷の粒がぶつかり合って、その摩擦によって帯電現象が起きて、普通の雲から雷雲へと成長していき、雷が起きます。

イメージとしては、静電気が近いかもしれません。

静電気も摩擦によって、帯電が起こり、帯電状態のまま物体に触れる事で、放電現象が起きます。

それが、大規模になって強力になったものが雷だと思ってください。

雨が降らない原因は?


原因は、上昇気流にあります。

雨は、雲の中の水分が冷やされて、氷になり、それが重力によって落ちてきたものが雨や雪になります。

しかし、上昇気流が強い場合は、氷の粒子を舞い上げてしまう為、氷が落ちてこずに雨や雪は降りません。

それが、雷雲の中で起こると、雷だけが発生して雨が降らない状態になります。

上昇気流の多い夏に起こりやすい現象でもあります。

日本よりも熱く、乾燥地域も多い海外での発生が多いのはこの為です。

雨に関わらず、雷には十分な警戒を!


雨が降らない中での雷は危険だと言われたりもします。

上昇気流によって舞い上げられた氷の粒子は、雲内で摩擦を起こして帯電し、より強い雷を生む可能性があります。

その為、雨の降らない雷は強い落雷が起きやすい傾向にあります。

だからと言って、

「雨の日の雷は強くないから大丈夫」

「雨が降ってないけど、遠いから大丈夫」

と安易に油断してはいけません。

雨が降っていても、いなくても、雷は雷雲の下に居る限り落ちてくる可能性があります。

雷の発生を確認したら、必ず安全を第一に考えて避難しましょう。

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知っておこう!正しい雷の性質と安全な場所


屋外で雷に遭遇した場合、油断せずに速やかに安全な場所に避難しましょう。

〇安全な避難場所

・車の中(オープンカーは除く)

・建物の中などの屋内

屋内に避難した場合も電化製品などには近づかないようにしましょう。

万が一、避難した建物に落雷した場合、電化製品から放電が起きる危険があります。

安全な避難場所がすぐにない場合も、危険な場所からはすぐに避難するようにしましょう。

〇危険な場所

・高い木の近くや木の下

・建物の軒先

・屋根がついた簡易的な休息場など

近くに安全な避難場所がないと、つい簡易的な予防策で木や軒先などに避難してしまいがちですが、このような場所は大変危険です。

雷が落ちた場合に、電気が逃げ切れずに感電してしまう事があるからです。

真下にいなくても、高い木の近くにいると落ちた雷が飛んできたり、地面を通じて感電する事があります。

側撃雷といわれています。

高い木や電柱などからは4m以上離れるようにしましょう。

雷事故でも多いのが側撃雷による被害です。

油断して被害に遭わないように注意しましょう。

避難場所が近くにない場合は雷座り!


近くに避難場所がない場合は、高い木や電柱などから4m以上離れた上で、

「両手で耳を塞ぎながら、頭を抱え込んでしゃがみ込み、かかとを上げた姿勢」をとりましょう。

「雷座り」とよばれ、避難場所がない場合の安全行動として効果的です。

雷座りのまま、雷が落ち着くのを待ち、落ち着いた後も、10~20分待ってから、避難するようにしましょう。

デマ情報に気をつける!


雷に関しては、誤った情報も多く、勘違いしている方も多いかと思います。

雷について確実に分かっている事は、「高いものに落ちる」という事だけです。

それ以外の情報は、不確定要素だったり、誤っている事がほとんどです。

勘違いしやすい誤情報


雷は金属に落ちやすい

雷が落ちやすいのは、高いものだけです。

ただし、雷が落ちた後に通電しやすいのは金属になります。

それがどこかで誤って伝わったのかもしれません。

車の中が安全な理由も車体が金属の為に、雷が落ちても車体の金属を伝って電気が流れていくので感電する事は少ないです。

避雷針などにも電気を上手く逃がすために使われています。

〇雷はゴム製品で防げる

ゴムが電気を通さないのは間違っていませんが、雷のような膨大なエネルギーのものをゴム製品だけで防ぎきる事は不可能です。

雷に対しては何の意味もないので、安心しないようにしましょう。

〇雷の音が遠いと安全

落雷の音が遠くても、雷雲の下に居る限り安全ではありません。

前の落雷が遠くても、次の落雷はご自身やご自身の近くに落ちる可能性はあります。

なので、音や距離などで安易に判断せずに、速やかに避難するようにしましょう。

雷が鳴っているのに雨が降らない割合は?

残念ながら、明確な割合を出したものはありません。

そもそも雷が鳴っている中で、雨が降らない割合を出すのは非常に困難です。

雨が降らない雷の発生には、上昇気流が関係してきますが、上昇気流があっても雨が降る場合もありますし、大気や雲の状態によっても変化するので明確なデータをとるのは難しいと思われます。

しかし、大まかな判断基準としては、上昇気流が発生しやすい夏に起きる事が多いです。

雨が降らないのに落雷

落雷と雲放電の違いについて


雷雲の中では、微粒子や水や氷の粒子のぶつかり合いで帯電現象が起きており、静電気が分かりやすいように、少しの衝撃で放電されます。

その放電が地上に対して放電されるものを「落雷(対地放電)」雲の中で放電されているものを「雲放電」といいます。

雷が鳴っている時に雲が光って見える時は、雲の中で雲放電が起こっています。

落雷(対地放電)と雲放電で雷の激しさが分かる!?

雷の観測する際に、雷雲の落雷(対地放電)と雲放電が発生している回数で雷雲の雷の激しさを判断する事ができます。

放電に関しては、雲内で放電するか、地上に対して放電するかしかありません。

なので、雲放電でも回数が多ければ多いほど、落雷が起こる確率や回数も多くなります。

気象庁の雷検知にも取り入れられており、気象庁の雷レーダーナウキャストにも反映されています。

まとめ


〇雨の降らない雷の原因は上昇気流の影響

〇雲内で放電する現象を雲放電という

〇地上に対して放電する事を落雷(対地放電)という

〇雨の有無に関わらず、雷には警戒しましょう。

基本的に夏に遭遇する事の多い「雨の降らない雷」ですが、場合によっては晴れているのに雷の音が聞こえたり、落雷が発生したりして、不気味に感じる事もありますよね。

雨が降らなかったり晴れていたりすると、雷もすぐに収まるだろうと思いがちですが、油断すると事故に巻き込まれる原因にもなります。

雷の事故を防ぐためにも、警戒して安全を第一に心掛けましょう。

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