急に立ち上がったときにクラっとくる立ちくらみ。
それから中学生などが朝礼で長時間立ちっぱなしでいたときに、急に目の前が暗くなって倒れる。
これらの症状は「脳貧血」の症状です。
一般的な「貧血」と言葉は近いのですが、実は全然異なるものだということを知っていましたか?
貧血とは違う症状なので、対処法も違ってきます。
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立ちくらみしたときの対処法
しゃがむ・座る
立ちくらみしたときには、その場にしゃがむか座るなどして、頭の位置をできるだけ低くすることが、簡単にできる対処法です。
こうすることで脳に血液が増えてくるので、だんだん回復してきます。
それまで落ち着いて静かに待ちましょう。
横になる
立ちくらみを起こした場所が自分の家の中などの場合は、横になってしまうのが一番効果的な方法になります。
このとき、足の下にクッションなどを入れて、少し持ち上がるようにすると、血液が脳に行きやすくなるのでおすすめです。
立ちくらみの予防
急に立ち上がらない
当たり前といえば当たり前の予防法かもしれませんが、座った状態から急に立ち上がったり、寝た状態から飛び起きるというような、急に頭の位置を上げるような動作を避けることが、立ちくらみの予防になります。
長い時間立ったままでいない
長時間立ちっぱなしの状態は、血液が下半身にたまりやすくなる原因となります。
ちょっとヤバいかなと思ったら無理をせず、その場にしゃがんだり座ったりして、体勢を変えましょう。
水分補給
貧血と違って、脳貧血の予防には鉄分ではなく水分のこまめな補給が大切です。
水分不足や脱水症状になると、脳貧血を起こしやすくなります。
水分は一度にたくさん飲んでも余分な分は排出されてしまうので、こまめに補給することが大切です。
特に運動したときや暑いときなど、汗をかいた後には十分な水分をとりましょう。
気をつけたいのは汗を多くかいた場合、体内の塩分もいっしょに出てしまうことです。
体内の塩分が少なくなると、体はそれ以上に塩分濃度が減らないように、水分をあまり吸収しないようにして、濃度が減るのを防ごうとしてしまいます。
ですから多くの汗をかいたときには、ミネラルウォーターなどで塩分も補給することが重要です。
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立ちくらみの原因
「脳貧血」は起立性低血圧ともいわれますが、急に立ち上がるなどしたときに、血圧が急降下してしまうことで十分な血液が脳に届かなくなり、脳の一時的な酸欠状態になることで起きる症状です。
立ちくらみ以外にも、ふらつき、めまい、ときに失神することも珍しくありません。
急な体勢の変化以外にも、水分不足による体液の減少が原因となることもあるので注意が必要です。
その他の原因として、血管拡張剤や降圧剤を服用していることによる低血圧や、自律神経障害などがあげられます。
一方で「貧血」の主な原因は、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンが減少することです。
鉄分が不足すると、それを材料にしているヘモグロビンも減ってしまうことで貧血になりますが、脳貧血とは関係がありません。
まとめ
脳貧血の症状である立ちくらみは、体勢を急に変えたときに起こします。
また、立ちっぱなしなどで十分な血液が脳に届かなくなると、一時的に酸欠状態になるので、意識を失って倒れることもあるのです。
これらの脳貧血が起きやすくなる要因として、水分不足、睡眠不足、低血圧、ストレス、自律神経の乱れなどがあげられます。
朝礼などで中学生が倒れやすいのは思春期・成長期なので、血圧をコントロールする自立神経が乱れやすいことと、血液を体の上部へ押し上げる働きのある脚の筋肉が十分発達していないことが影響していると考えられる要因です。
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