記事内に広告を含む場合があります

にんにくを加熱すると栄養はどうなる?メリットとデメリット

ニンニク
色んなサプリメントにもなっていることからも、にんにくが体に良いことは説明する必要もないでしょう。

また、食べた後のニオイが気になるものの、あの独特の香ばしい香りが食欲をそそることも事実です。

さて、調理するときの加熱によって壊れてしまう栄養素もありますが、にんにくに含まれている栄養はどうなのでしょうか。

今回はにんにくを加熱したら栄養はどうなるのか、そしてにんにくを加熱するメリットとデメリットはどちらが大きいのか、などについてご紹介していきます。

Sponsored Link


にんにくを加熱した後に得られる栄養は?


生のにんにくにはアリインという、疲労回復や滋養強壮に役立つ栄養が含まれています。

このアリインは切ったり刻んだり、そして煮たり焼いたりの加熱などによって変化する栄養素なのです。

まず、にんにくを刻んだりすりおろしたりすると、にんにくに含まれている酵素の働きによって、アリインがアリシンに変化します。

ちなみにこれは、にんにくが動物などに食べられそうになったときに発揮する防衛機能で、アリシンになると特有の強烈なにんにく臭を放つことで撃退するのです。

アリシンには免疫力アップ、悪玉コレステロール値を減らす、善玉コレステロールを増やす、血圧や血糖値を下げる、血液をサラサラにするなどのほか、特に強力な抗菌作用と抗ウイルス力があるので食中毒予防や風邪予防になります。

またビタミンB1と結びついてアリチアミンに変化することで、疲労回復効果を高めるという特徴もありまして、このアリチアミンは栄養剤でおなじみの「アリナミン」に入っているフルスルチアミンの元にもなっている成分です。

 
さらに、にんにくを100℃以下の低温で加熱すると、今度はアリシンがアホエンに変化します。

アホエンに変化するとアリシンの持つ強烈なにんにく臭はなくなるので(完全無臭というワケではないのですが)食べやすくなりますね。

期待される効果も、アリシンの栄養効果に加えて抗がん作用抗酸化作用、そして血小板の凝集を抑制することで血栓予防作用(→心臓病や脳梗塞の予防)がプラスされるのでいいことずくめですね。

 
つまり、にんにくは加熱すると栄養が減るというよりはニオイが減って胃腸への刺激も減り、にんにく特有の効果はアップするということで、とてもお得なのです。

注意したいのは100℃以上にするとアホエンも壊れてしまうので、加熱するときは100℃以上にしないことがポイントになります。

 
ところでにんにくにはアリインの他にスコルジニンという成分も含まれています。

スコルジニンはいわゆる燃焼系の栄養成分で、体内のエネルギー生産効率を高めるので疲労回復・スタミナ増強効果があり、また末梢血管を拡げて血液の流れを良くしてくれるので新陳代謝を促進したり、冷え性改善に効果がある成分です。

スコルジニンは熱に強いので、調理で加熱しても影響ありません。

焼きにんにく

にんにくを加熱したら失われる栄養は?


にんにくを加熱したときに減少する栄養には、熱に弱いビタミンCやビタミンB1・B6があります。

しかしビタミンCは色々な食物に含まれているので、あえてにんにくからとる必要もなく、またビタミンB1はアリチアミンになることで熱に強くなり吸収も良くなりますので問題ありません。

参考文献:薬局店頭で経験したビタミンあれこれ


アリシンも熱でなくなりますが、アホエンに変化したらにんにくの効果は維持できて、ニオイが減るだけです。

Sponsored Link


にんにくを加熱したときのメリットとデメリット


にんにくを80℃以上で加熱するとニオイのもとになるアリシンがほとんどできなくなるので、強烈なにんにく臭を抑えることができます。

といっても食べすぎるとニオイもありますし体にもあまりよくないので、1日に2か3片(かけ)くらいが適量です。

そして100℃以下の加熱ならにんにく特有の栄養効果は損なわれず、そればかりか風邪や病気を予防する免疫増強作用、若返り・老化抑制に役立つ抗酸化作用、そして抗がん作用があるアホエンをとることができます。

さらにアホエンは脳を活性化する作用が期待できるので、記憶力の向上やボケの防止などのためにも、加熱したにんにくを食べておきたいものです。


逆にデメリットといえばビタミンCが壊れるくらいですが、にんにくに含まれるビタミンCは100gあたり約31mg、レモンなら100gあたり100mgです。

にんにく100gといえば10カケになりますから1日で食べられる量ではありません。

ムリににんにくでビタミンCをとる意味はないということですね。

その他には、生にんにくの鮮烈な香りが飛ぶということくらいでしょうか。

薬味などで使うときだけ、生ですりおろせばいいと思います。

 
なお、アリインと並ぶにんにくの有効成分であるスコルジニンは熱に強いので、加熱する・しないを気にする必要がないので安心ですね。

にんにく かけら

まとめ


にんにくを加熱すると栄養の成分が変化しますが、期待される効果がなくなってしまうということはありません。

ビタミンCのように失われる栄養素もありますが、他の食材で十分補うことができ、にんにく特有の効果については加熱によって向上するものもありますし、食べやすさも考えれば加熱調理がおすすめです。

栄養効果を最大限に考えるなら100℃以上にしない方がいいので、焼くよりは煮る方が良いでしょう。

特ににんにくを丸ごと切らないで煮ることで、ニオイの発生を抑えながらも料理の味にコクが出て、栄養も煮汁に溶けだしてきます。

 
といっても、揚げたにんにくの香ばしさも捨てがたいですよね。

熱に強いスコルジニンの方は熱で壊れないで働いてくれるでしょうから、食べたいときには揚げたり焼いたりして、おいしくいただきましょう!

Sponsored Link


おすすめ記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました