自転車に乗っている時に雷の被害に遭う事は滅多にないと言われています。
確率にして100万分の1。
そう考えると、そこまで気にする必要はないように思えますが、走行している場所や周辺の状況によっては被害に遭う確率は跳ね上がります。
「まさか、自分が被害に遭うわけがない」
そんな油断が一番、自分の身を危険に晒してしまいます。
正しい知識を身に着けて、常に注意を心掛けましょう。
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要注意!!雷被害に遭いやすい場所!
周辺に何もない開けた平地
雷は空から近い、高いものに落ちます。
ですが、周りに何もない田んぼや畑などの見晴らしの良い平地では、人が一番高くなり落雷被害に遭いやすくなります。
そういった場所を走行していた場合は、速やかに自転車を降りて、安全な場所か姿勢を低くするなどの安全対策を取りましょう。
高い木や電柱の側
高い木や電柱などは雷が落ちやすく、その近くに居ると伝ってきた雷に感電してしまう危険があります。
側撃雷とよばれ、雷被害でも多く発生しています。
高い木や電柱など高さのある物からは、4m以上離れるようにしましょう。
山岳地や高地
アウトドアなどで、山岳地や高地を走行する場合は特に注意が必要です。
土地自体が高い場所では雷が非常に落ちやすく、人に直接落ちる事も珍しくありません。
このような場所で雷に遭遇した場合は、すぐに安全な場所か姿勢を低くして、雷が過ぎるのを待ちましょう。
慌てて走行するのは平地以上に危険です。
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雷の時に自転車通勤することの危険性について
天気予報で雷注意報などが発令されているときなど、雷の可能性がある場合は自転車での通勤は控えて車か、公共交通機関を利用する事をおすすめします。
実際に被害に遭わなくても、雷雲の下に身を晒してしまうのは、それだけでとても危険だからです。
自転車乗車時は、雷が頭に直撃する!?
自転車乗車時は、頭が最も高い位置にある為、落雷の被害に遭った場合、頭に直撃してしまいます。
被害に遭っても、自転車のハンドルを握っているので、そこから電気が逃げて助かる場合もありますが、僅かな可能性でしかありません。
油断せずに、安全な場所への移動か安全行動をとるようにして下さい。
被害の多い側撃雷!
高い木や電柱などに落ちた雷が伝わって被害に遭う事も少なくありません。
その物体から4m以上は離れるようにしましょう。
誤った知識に惑わされない!
雷に関しては誤った情報も多く、勘違いをしている方も多くいます。
惑わされないように正しい知識を確認しておきましょう。
・貴金属の有無
貴金属や金属を身に着けていると落雷に遭いやすいなどの情報は誤りです。
身に着けていようといまいと、落雷の被害に遭う確率は変わりません。
・ゴム製品の有無
ゴムは電気を通さない性質を持つので、勘違いされやすいですが、雷に関してはゴム製品を身に着けていても全く意味はありません。
雷には膨大なエネルギーがあり、ゴム製品程度では全く防ぐことが出来ないからです。
・音の遠さでの判断
音の伝達が遅いとそれだけ離れているので安心と判断してしまいがちですが、音が聞こえる範囲では雷雲の下にいる限り、次に落ちてくる可能性があります。
どれだけ遠くの音であっても安心せずに、避難するようにしてください。
雷に自転車で傘をさすのはご法度?
道路交通法に違反!
自転車で傘さし運転をすると、通常よりも高さが高くなり、落雷の被害に遭いやすくなります。それ以前に、道路交通法で自転車での傘さし運転は禁止されています。
直接傘さし運転禁止の項目はありませんが、道交法71条の「運転者の遵守事項」に
「公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めた事項(道交法第71条第6号)」
に抵触し、違反した場合は5万円以下の罰金に処されます。
なぜ、傘さし運転が違反になってしまうかというと、自転車は軽車両扱いなので、その運転手は他の歩行者の安全を守る義務があります。
傘さし運転をすると、
・ハンドルを片手でしか操作できない
・視界が悪くなる
・風に煽られやすく、不安定な走行になる
などの状態が、その他の交通の安全を乱した行為と判断され、運転者としての義務を果していない為に、違反になります。
なので、雷に関係なく雨の日の自転車の乗車を控えるか、レインコートを着用して運転するようにしましょう。
雷が鳴りだしたときの自転車走行時における安全対策
自転車走行中の場合、電線の下などは比較的安全とされる場合もあるようですが、絶対の安全ではないですし、電柱の近くでは側撃雷の被害に遭う可能性もあります。
なので、以下の3つのポイントを守るのがより安全性を高められると思います。
安全な場所がある場合、ただちに自転車から降りて避難する
まずは自転車から降りて、周辺に避難出来そうな建物がある場合はそちらに避難するようにしましょう。
屋内に避難しても電化製品の近くには近づかないように注意しましょう。
万が一避難した建物に雷が落ちた場合に電気が伝わって感電の可能性があるからです。
木、電柱から離れる
繰り返しになりますが、側撃雷の被害に遭う可能性があるので、木や電柱などの背の高い物体からは4m以上距離を取りましょう。
緊急の場合はとにかく姿勢を低くする
周りに避難できそうな場所がない場合は、自転車から降りて雷しゃがみを行いましょう。
雷しゃがみとは、出来るだけ姿勢を低くして、頭を抱え込んでしゃがみ込み、両足をそろえて耳をふさぐ姿勢の事です。
この姿勢をする事で、落雷に遭う確率を減らし、近くに雷が落ちた場合でも被害を抑えることが出来ます。
この姿勢を維持して、雷が落ち着くのを待ちましょう。
気象庁も雷から身を守る方法を解説してくれています。
気象庁|雷から身を守るには
雷を予測・監視してくれる優れもの!雷ナウキャスト!!
気象庁が提供する雷ナウキャストを活用することで、事前に雷の接近を予測して危険を回避する事が出来ます。
雷ナウキャストとは
雷ナウキャストは、雷の激しさや雷の可能性を1km格子単位で解析し、その1時間後(10分~60分先)までの予測を行うもので、10分毎に更新して提供します。
雷の解析は、雷監視システムによる雷放電の検知及びレーダー観測などを基にして活動度1~4で表します。予測については、雷雲の移動方向に移動させるとともに、雷雲の盛衰の傾向も考慮しています。
雷ナウキャストでは、雷監視システムによる雷放電の検知数が多いほど激しい雷(活動度が高い:2~4)としています。雷放電を検知していない場合でも、雨雲の特徴から雷雲を解析(活動度2)するとともに、雷雲が発達する可能性のある領域も解析(活動度1)します。
なお、急に雷雲が発達することもあり、活動度の出ていない地域でも天気の急変には注意する必要があります。
「雷ナウキャストとは」
(気象庁ホームページより)
(気象庁ホームページより)
出典:気象庁ホームページ
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder2-1.html
雷ナウキャスト
https://www.jma.go.jp/bosai/nowc/#lat:34.578952/lon:137.153320/zoom:5/colordepth:deep/elements:thns
まとめ
〇雷注意報や雷の可能性がある場合は、自転車での通勤は控える
〇傘さし運転は絶対にNG!!
〇雷に遭遇した場合は、安全な場所に避難する
〇避難が困難な場合は、雷しゃがみなどの安全行動を行いましょう
〇雷ナウキャストで雷を予測して危険を回避しよう!
被害に遭う確率も少なく、気にする事の少ない雷ですが、常に落雷の危険はありますし、場合によってはその危険性は跳ね上がります。
なので、日頃から油断せずに安全を優先した行動をとる事が大事になります。
少しでも皆さんの安全の役にたてれば幸いです。
なお、外出した後に雷に遭遇してしまったときの対処法については、次の記事もご参考にどうぞ↓
雷の最中に外出しなければならないあなたに、知ってほしい対処法
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