「目にしみる」と漢字で書く時、皆さんはどの漢字を使いますか?
「沁みる」「滲みる」「染みる」などありますが、いざ言われると迷ってしまいませんか?
この場合、どうしても漢字で書くなら目に「沁みる」になります。
間違えやすい漢字として、試験などにも出題されやすい「しみる」の正しい漢字の使い方についてご紹介していきます。
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目にしみるの漢字はしみるの意味から考えよう!
「しみる」以外でも漢字の使い方が分からなくなった場合は、文章の意味を考えて選んでみましょう。
〇滲みる又は浸みる
液体が何かにしみ込む時は「滲透(しんとう)」から用いて「滲みる」と書きます。
例:「雨水が砂に滲み込む」「油が服に滲み込む」など
「浸みる」も同じ意味になります。
〇沁みる
単純に「しみる」状態を指すだけでなく、痛みや心の動きを表現する場合は「沁みる」を使います。
例:「煙が目に沁みて痛い」「映画のセリフが胸に沁みた」など
しかし、実際に目にする機会は少ないのではないでしょうか?
なぜならどちらの漢字も「常用漢字表」には無く、「滲透」の場合なら「浸透」と書き換えて使われているからです。
「常用漢字表」に従うならば、「沁みる」→「しみる」のように仮名書きで表記します。
〇染みる
液体が染み込むだけでなく、それによって色が付いたり、しみが出来たりした場合に使われる漢字です。
「しみ」の事を「染み」とも書きます。
また、この漢字だけが「常用漢字表」に記載されているので、よく見る漢字だと思います。
例:「服に染みがつく」「色が染みつく」
常用漢字表って?
常用漢字表とは、国が定めた一般的使う事が望ましいと定められた常用漢字を表した表の事になります。
なので、常用漢字表にない漢字は一般的には使う事が少なく、生活の中で目にする事は少ないです。
常用漢字表:https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/pdf/joyokanjihyo_20101130.pdf
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目にしみるのしみるは一つ?例文から考える正しい使い方
では、「目にしみる」を漢字で表すとどれが適切なのでしょうか?
常用漢字に従う場合は、「しみる」と、かな表記でも問題ありません。
どうしても漢字を使う場合は、「沁みる」になります。
「目がしみる」という表現をする場合は、痛みも伴っている事が多いからです。
簡単にまとめると、
・一般的には、かな表記で「しみる」
・漢字で表す場合は「沁みる」
その他に間違えやすいのは、
服に液体がしみ込んだ場合
・色が付いている 「染み」
・色がついていない 「浸み」
と色の有無で漢字が変わります。
例えば汗の場合は、
「汗染みで黄ばんだ。」
「汗が浸みこむ。」
などように、やはり色の変化があるか無いかで使われる漢字も変わります。
「しみる」の中でも、「沁みる」は特別で、
液体以外の表現でも使われます。
「歯が沁みる」
「煙が目に沁みる」
などです。
どんな試験に出されやすい?「しみる」という漢字
![テスト勉強](https://irohanihohe.com/wp-content/uploads/2021/08/de84b95600b8f63a7fb1496885ecb5af-e1629104777336.jpg)
普段生活する上ではあまり使う事の無い「しみる」ですが、試験などでは度々、出題されているようです。
出題されている主なものがこちらです。
・日本語能力試験
・社会人採用試験
・その他資格試験
常用漢字表に記載されている漢字からは離れてしまうので、学校などの試験で出る事は少ないと思いますが、専門的な資格試験や採用試験での一般常識問題として出題される事があるようです。
意外と面と向かって出題されると迷ってしまう問題なので、このような試験を受ける方は、頭の隅に置いておくと良いかもしれません。
まとめ
〇液体がしみ込む時は「滲みる」又は「浸みる」
〇痛みや心に刺激を与える場合は「沁みる」
〇色などが付く時は「染みる」
〇常用漢字表に記載されているのは「染みる」だけ
常用漢字表に記載されているのが「染みる」だけという事もあって普段生活の中では、平仮名表記で目にする事が多いですが、試験などにはたまに出てきたりもする事もあるので、この機会にそれぞれの意味と使い方を知っておくといいかもしれません。
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