秋を彩る風景の1つとして有名なのが、赤く染まった楓ともみじの風景ですよね。
その時期になると、観光に行かれる方も多いのではないでしょうか?
ですが、みなさんは楓やもみじの違いを説明出来ますか?
名前は知っているけど、聞かれると違いを説明するのはなかなか難しいですよね。
そんな楓と紅葉の違いについてご説明します。
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実は同じ!?楓ともみじの違いとは!?
違いを説明するのが難しい楓ともみじですが、それもそのはずこの二つは同じ、
「カエデ科カエデ属」に分類されます。
つまり、植物の分類上は同じもので、「もみじ」という植物は、分類上は存在しません。
楓の中の品種の1つがもみじなのです。
親戚のようなものだと考えると分かりやすいかもしれません。
なので、違いを見つけるのも難しいのです。
そんな二つの見分け方が、葉の切れ込みの深さとその数になります。
楓
切れ込み 浅い
切れ込みの数 9~11枚
もみじ
切れ込み 深い
切れ込みの数 5~6枚
品種によって異なる場合もありますが、私達がよく目にするものは、葉の切れ込みで見分ける事ができます。
おまけで知っておこう!モミジとコウヨウ
「山の紅葉を見てきた。」
この文章で、「紅葉」はモミジと読むのでしょうかコウヨウと読むのでしょうか。
正解は、コウヨウ
このように同じ漢字で二つの読みを持つ「紅葉」ですが、
使い分けるポイントは、前後の文面にあります。
木や葉っぱそのものを指す場合は、モミジ。
木々や風景など広い範囲を表す場合は、コウヨウになります。
なので、例文として
「紅葉の葉っぱを拾った」
この場合は、モミジが正解になります。
ちなみにモミジは椛とも書かれる事もあるので、覚えておくといいでしょう。
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あなたはどこまで知ってる?楓と紅葉には品種と種類がある
まず初めに、楓ももみじも同じ「カエデ科カエデ属」でどちらも植物の分類上はすべて楓になります。
なので、楓の中のいくつかの品種をもみじと呼んでいる事になります。
それが、この3品種です。
〇イロハモミジ
・別名:イロハカエデ、タカオカエデ
・樹の高さ:10~15m
・紅葉の色:黄色~赤
・葉の切れ込み数:5~9
・葉の大きさ:4~7㎝
一般的に「紅葉」と呼ばれるものの、代表的な品種で、各地に自生しており、観光名所や公園などに植えられている品種なので、私たちがよく目にする紅葉のほとんどはこの品種になります。
〇オオモミジ
・別名:ヒロハモミジ
・樹の高さ:5~10m
・紅葉の色:赤
・葉の切れ込み数:5~9
・葉の大きさ:7~12㎝
イロハモミジよりも大ぶりの品種。
葉のギザギザが規則的に並んでいるのが特徴的であり、園芸用の品種もあります。
(野村、大杯、一行寺など)
〇ヤマモミジ
・樹の高さ:5~10m
・紅葉の色:黄色~赤
・葉の切れ込み数:9
・葉の大きさ:5~10㎝
日本海側の雪の多い地域によく見られる品種。
オオモミジの変種とされていて、葉のギザギザがやや深いのが特徴です。
イロハモミジやオオモミジの事もまとめて、ヤマモミジという事もありますが、それは間違いなので気をつけましょう。
品種名のもみじと違い、楓は植物の名称となるのでたくさんの品種があります。
その中で代表的なものを紹介します。
〇イタヤカエデ
・別名:エンコウカエデ、アサヒカエデ、ナナバケイタヤ、(イタヤモミジ、トキワカエデ)
・樹の高さ:15~20m
・紅葉の色:オレンジに近い黄色
・葉の切れ込み数:7~9
・葉の大きさ:6~14㎝
黄色の葉の楓の代表的な品種です。
楓の種類の中では唯一、葉にギザギザがありません。
メイプルシロップの原料となるのもこの品種の樹液です。
多くの亜種が存在します。(オニイタヤ、アカイタヤ、イトマキイタヤ、など)
〇ハウチワカエデ
・別名:メイゲツカエデ、フルムーンメイプル
・樹の高さ:10~15m
・紅葉の色:朱色~濃いオレンジ
・葉の切れ込み数:9~11
・葉の大きさ:7~12㎝
葉の大きさが大きく、切れ込みの数も多いが、切れ込み自体は浅くうちわのような形をしているのが特徴。
北海道などでは庭木として植えられる事も多く、園芸用の品種もあります。(舞孔雀など)
〇コハウチワカエデ
・樹の高さ:5~15m
・紅葉の色:黄~薄いオレンジ
・葉の切れ込み数:9~11
・葉の大きさ:4~8㎝
小さい葉だが柄は長く、紅葉が美しいのが特徴的な楓。
〇オオイタヤメイゲツ
・樹の高さ:10~20m
・紅葉の色:黄色~赤
・葉の切れ込み数:9~13
・葉の大きさ:6~12㎝
葉が大きく、丸めの葉が月に似ている事から明月と呼ばれていますが、形はハウチワカエデと似ています。
違いはハウチワカエデには毛がありますが、オオイタヤメイゲツには毛がありません。
園芸用の品種と間違われる事もあるようですが、園芸用の品種ではありません。
まとめ
植物の分類上は楓しか存在しない
もみじは楓の品種の1つ
見分けるコツは葉の切れ目の数と深さ
なかなか違いを説明しにくい楓ともみじですが、楓の品種の1つがもみじと説明するだけでもいいと思います。
紅葉を次に観に行く機会には、楓ともみじのどちらなのか観察するのも新しい楽しみ方としていいのではないでしょうか。
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